水上マーケット&ジムトンプソン早朝5時過ぎに目を覚ました。 長い一日の始まりである。 タイは4度目、バンコクは3度目であるが、案外、有名な観光スポットは回れていない。 水上マーケット(Floating Market)のあるダムヌン・サドアック(Damnoen Saduak)へは、
南バスターミナル(サイタイ)からバスが出ている。
南バスターミナルに着くと、赤いスーツの女性が声を掛けてきた。「Water Market?」 爆睡していた私の肩を誰かが叩く。 終点のダムヌン・サドアックに到着したことを、他の乗客が教えてくれたようだ。 バスを降りようとする私を車掌が制する。 「水上マーケットの近くまで連れて行ってあげる。」とのことだ。 「ラッキー」と思いつつ、バス停から200メートルくらい遠方にある駐車場まで乗せてもらった。
バスを降りると観光ボートの客引きが集まってきた。 値段を聞くと800バーツとのこと。
「金が無い」と突っぱねると、簡単に400バーツまで下がったが、それでもまだまだ高いことには変わりない。 いずれにしろ、「観光ボートでしか水上マーケットに行けない」という見え透いた嘘は、そう簡単には通用しないだろう。 何故なら、すぐ横の道には水上マーケットへの道順を書いた看板が立っているのだから・・・
客引きと車掌を振り切り、15分も歩くと、水上マーケットに到達した。
観光ボートや桟橋の客が、水上に浮かぶ屋台から買い物をする。 ***************************** サワディ・クルンテープ・インに戻ったのは11時45分。 慌ててシャワーを浴び、無事に正午までにチェックアウトできた。
朝食は水上マーケットで食べた汁そばと焼きバナナだけだったので、お腹が空いてきた。
プラアティット通りの裏手には、チャオプラヤ・エクスプレスのバンランプー桟橋がある。
チャオプラヤ・エクスプレスは、その名のとおりチャオプラヤ川を運行する高速水上バスである。
チャオプラヤ・エクスプレスにも急行の類があって、黄色い旗が急行、赤い旗が準急、旗無しが各駅停車のような感じだ。
チャオプラヤ・エクスプレスのタチャン(Tha Chang)桟橋にて降船し、土産物屋街を抜けると、ワット・ポー寺院の巨大な大仏殿が現れる。
ワット・ポーと言えば、黄金に輝く巨大な涅槃仏が有名である。 しかし、今回訪問した主目的はこの大仏観光ではない。
マッサージは30分180バーツ、1時間で300バーツである。 *****************************
タチャン桟橋からはワット・アルンへの渡し舟(2バーツ)が出ている。 高くそびえ立つワット・アルンを間近で見上げると、さすがに迫力がある。 現代の技術をもってすれば、さほど驚くべき建築物ではないが、
150〜200年前に建立された当時では、民衆の度肝を抜いたことだろう。
再びチャオプラヤ・エクスプレスに乗り込み、さらに南下を続ける。
駅の北西側出口を出て、北向きに歩くこと約100メートル、ジムトンプソン(Jim Thompson)の家に到着した。
100バーツの入場料を払うと、品の良い衣装を身に着けた受付嬢に、日本人である旨を確認された。
館内は自由に見て回ることはできず、案内ツアーになっているらしい。 ツアーの集合時間になると、思いっきり美人の日本語ガイドが登場した。 いやいや、がんばってここまで来た甲斐があったというものだ。
館内は全体的に落ち着いた色調で、いかにもリラックスできそうな感じだ。 *****************************
ジムトンプソンの家にも大きなショップが併設されているので、ここでお土産を買うという手もあるのだが、
事前の情報収集により、ジムトンプソンにはアウトレットショップがあるということを突き止めていた。
駅を出て、スクンビット通りの左側を進行方向にしばらく歩き、Soi93という青い看板の交差点で左に折れ、数十メートル進む。 品揃えは限定されているものの、安いものでは6割〜7割引の商品が並んでいる。 こういう場合、結局は無駄なものまで買ってしまう始末となるのだが・・・ ***************************** オンヌット界隈を探索していると、激しいスコールが襲ってきた。
急いでタクシーに乗り込んだものの、時すでに遅しで服はびしょ濡れである。 凍死寸前?のところで、ようやくサパーンタクシン駅まで辿りつき、サートン桟橋に向かうが、
チャオプラヤ・エクスプレスの最終便はもう終わったらしい。
仕方なく、カオサンまでの代替の交通機関を駅員に尋ねると、15番のバスに乗れば良いとのことだ。 サワディー・クルンテープ・インにて荷物を受け取り、残り少ないカオサンでの時間をインターネットカフェで過ごす。
0.5バーツ/分という低価格にも関わらず非常に高速である。 さすがはインドシナ半島随一の経済大国、
ラオスやカンボジアとはレベルが違う。
最後の晩餐はデザート屋台にて、かぼちゃプリンを食す。 時刻は既に深夜0時を回っている。 旅前半のラオスでのまったりモードとは正反対の、長くて慌しい一日だった。 でも、こういう旅のスタイルもまた、楽しいものだ。 多様な価値観、多様なスタイルの旅人を受け入れる懐の深さ、これこそインドシナ半島の最大の魅力かも知れない。
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